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2015年11月25日水曜日
R18BL短編『うそつき』(11)
はじめて読む方は、こちらから。
(11)
ずっと……二十年間、キスだって経験したことがなかった。
誰かと、こんな事をしてみたいって、心のどこかで思ってたなんて、今日会ったばかりのこの人に、知られてしまったことが恥ずかしい。
「―― あっ、」
背後から、熱い塊が窄まりに当てがわれて、反射的に這うように前へ逃げた俺に、西脇さんは、「逃げちゃ駄目でしょ。」と言って引き戻す。
初めて他人のそれを受け入れることへの怖さと、そして期待で、頭の中が一杯になってしまっていた。
こんな事、駄目だと思っているのに、だけど頭の中でもう一人の俺が、悪魔のように囁いている。
―― いいじゃん、やってみたかったんだし。――
「何、ごちゃごちゃ考えてんのっ?」
そう聞こえた瞬間に、押し付けられた塊が、小さな窄まりを割り広げて挿ってきた。
「っう、」
痛みはあったけど、我慢できない程じゃない。思っていたよりも滑らかに、奥への細い道を開いていく。
「……初めてなのに、柔らかいね。千聖がエッチな子で良かった。」
「―― あっ……、や……!」
前に回った西脇さんの手に、胸の尖りを弄ばれて、無意識に後ろを締め付けてしまっていた。
「いい締めつけだな。中がまるで悦んでるみたいに絡み付いてきてる。」
「――言う、なっ、」
言葉に煽られるように、腰の奥が熱く疼く。
じわりと自分の先端から溢れてくる雫が、シーツを汚しているのを認めたくなくて、目を逸らした。
「可愛いね、千聖。」
耳元で、また嘘を囁いて、西脇さんが腰を動かし始める。
「―っ、あ……ぅ、―っ、」
自分のとは思えないような、甘い声を漏らさないように握った拳を、唇に押し当てた。
初めてなのに、身体の中は快感を拾って、勝手に収縮する。
内壁を擦る、焼け付くような熱い杭を、自分から更に奥へと誘い込むように。
「声、もっと聞かせてよ。」
身体を反転させられる。
続きます。。
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