2016年2月21日日曜日

R18ssリレー『サクランボとクリスマス』(19)


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tonberi & zu-cha 140SSリレー
『サクランボとクリスマス』

青い字が、tonberi
赤い字が、ずーちゃ です。


続きからどうぞ…↓









 ── 「随分上機嫌じゃないか。」


 バーのカウンターで終始微笑んでる李央に,、店のオーナーの臣がそう言った。


「まぁね。久し振りによかったなって ……。」


 頬杖を尽きながらグラスで泳ぐ氷をぼんやり見つめていた李央が、「あっ、」と、思い出したように臣を見た。


「今度臣にも会わせたい子がいるんだ。」


 李央の言葉に臣は一瞬驚いたような表情を見せたが、すぐに愉しそうにくっくっと、笑い声を洩らす。


「何?その、結婚したい人がいるんだ。みたいな言い方は?」


 李央は声を出さずに、「ばーか。」と、口だけ動かして応えると、カランと氷のぶつかる音を響かせてグラスを傾けた。


「アレ何なんだろう。イったのに出ないアレ。頭真っ白になったなぁ ……。」


 喉を灼いて落ちたアルコールが股間に溜まったように疼く気がする。


「あんな初体験、クセになる。」


 愉しそうに話す李央に反して、臣の表情は堅くなる。


「そりゃよかったな。」


 嫌みったらしい物言いに、李央は臣をギロリと見た。


「なんか、妬いてるみたいに聞こえるんだけど。」


 見上げてくるグレーの瞳から、臣は僅かに目を反らした。


「そんな訳ないだろ。」


 グラスを磨きながら、よっぽど経験豊富な年上の男だったんだなと、続けた臣の言葉に、李央は大げさに吹き出して笑った。


「違うよ、17歳の男子高校生だよ」


 李央の言葉を聞いた臣の手が止まる。


「本当、凄かった。」


 グラスから離した指で輪っかを作った李央は少し舌を出すと、そこにないモノを舐め上げて見せる。


「しかも童貞。」


 微かだが、自分の言葉に一々反応を見せる臣が愉しくて仕方ない李央は、調子に乗って発破をかける。


「臣よりいいかも」


「お前 ……。」


 臣は完全に手を止めて、グラスを置いた。


「そんな子供相手に何やってるんだ。」


 咎めるように言った臣を、李央はからかうように笑う。


「あはは!高校生の俺を最初に抱いたのは誰だっけ?」


 ひとしきり笑った後、李央は挑発するような眼差しを臣に向ける。


「年なんて関係ないでしょ。」


「臣も試してみる?あ、自信ないか。あの若さには適わないもんなぁ。」と、続け李央は立ち上がり身体を店の入口に向ける。


「まあ今日は空いてるし、気が向いたらおいでよ。」


 そう言い、手をひらつかせて店を後にした。


「伊織は、今頃何してるのかな。」


 夜の雑踏に吐いて李央は歩き出した。

 その頃伊織は満員電車に揺られていた。


「や …、」


 連結部分に稀にある狭いスペースに押し込まれ、元は運転席だった名残のボックスに手を突き見知らぬ男に背後からズボンの中を弄られ、奥底に残っていた残り火が瞬く間に熱く広がっていく。

その時、握りしめていた携帯が振動した。


「李央…」


 電車内だがそんなのも構っておられず伊織は電話に出ると声を殺して話し出す。


「ッ、李央 …、」


 声を発しようとした時、ズボンの中で蠢いていた手が尻を撫でると、後孔に指の腹が吸い付いた。

 伊織は漏れそうな喘ぎを堪えて李央を呼んだ。


「… 今どこ?」


 何かを感じた李央は低い声で聞いた。 





続きます…


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