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2017年3月17日金曜日

『出逢えた幸せ』第一章:聖夜と生クリーム味の……(17)

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第一章:聖夜と生クリーム味の……(17)



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 …… ずっと憧れていた人。

 ずっと気になって、目で追っていた。あの手に触れられたら……、なんて思ってた。

 俺も、透さんとなら……。


 ―― だけど、だけど、男と、そんなことあり得ない!


 そう思っているのに、頭のどこかで、この場の雰囲気を壊したくないなんて、考えてる。

 いくら考えても答えは見つからずに迷ってる。迷うくらいなら止めた方がいいに決まってる。


 そう思っているのに……。


「直くんは、男の俺にこんな事されるの、嫌?」


 さっきと同じ質問を、もう一度訊かれて……。


「…… 嫌じゃない……」


 殆ど無意識に気が付いたら……、そう応えてしまっていた。


「直くん……」


 優しい手が、ふわりと頬を包み、綺麗過ぎる顔が近づいて……。


 ―― キスをする……。


 唇が重なって、すぐに透さんの舌が入ってくる。さっきよりも、激しく官能的なキス。


「…… ンッ…… ふ……」


 透さんの舌に俺の咥内を余す所なく犯されて、合わせた唇の隙間から、自然に吐息が漏れた。

 繊細な指で、俺の髪を梳くように優しく撫でながら、咥内を熱く翻弄される。

 そしてその指先に力が入り、俺の髪をくしゃっと掴んだ。

 どんどん情熱的になってくるキスに堪らなくなって、俺は透さんの首に腕を絡め、引寄せる。

 二人の身体が密着し、口付けは更に深くなって、唇の端から、どちらのものともつかない唾液が零れる。

 意識が遠のくような眩暈のような……、力が抜けていく感覚。

 きっと立っていたら、膝の力が抜けて床に崩れ落ちてしまってると思う。


 「もう、勃ってるね」

 
 そう言うと、透さんは、ズボンの上から硬くなっている俺の中心を、撫で上げた。


「うっ…… あァッ……!」

「キスだけで、感じちゃった?」


「…… !」


 ―― 恥ずかしすぎる…… 俺……。


 漆黒の瞳にじっと見つめられて、羞恥とキスの余韻で身体中が熱い。

 確かに下着の中で、その形を変化させている俺の中心は、更に熱を加速させている。

 恥ずかしさのあまり、目を逸らし、身を捩り、透さんの腕から逃れようとした俺の体が、ふいに宙に浮いた。


「…… え?」


 透さんが、俺の体を軽々と横抱きにして立ち上がったのだ。


 ―― 所謂、『お姫様抱っこ』?


 俺もバランスをとる為に、自然に透さんの首に、自分の腕を絡めて、抱きついてる形になってるし!


「ちょ……っ、透さん、下ろして下さい…… は、恥ずかしい……」


 そう訴えても、お姫様抱っこのまま、見つめられて軽く唇を塞がれる。


「ベッドの方がいいでしょ?」







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