2017年3月10日金曜日

『出逢えた幸せ』第一章:聖夜と生クリーム味の……(4)


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第一章:聖夜と生クリーム味の……(4)



 

 あの瞳に見つめられたら……、どんな女の子も虜になるんだろうな。
 あの髪、きっとサラサラで指通りが良くて気持ち良いんだろうな。
 そして、あの指に触れられたりしたら……、想像しただけでドキドキする。


 ―― え…… ?


 いや……、ちょっと待て。
 俺、何で顔熱いの。
 と言うか…… 今、何想像したの、俺。

 あの瞳に見つめられたら、どんな女の子も……ってのはそうだよね?
 あの髪は、指通りが良くて、気持ち良いだろうな……ってのも、べ、別におかしくないよ。

 だけどっ!

 あの指が…… 何に触れるのを想像した?俺!
 それで、このドキドキは、何だ?
 そして顔が熱いんだけど、なんで?



 「……」



 混乱したまま、柱の影から一歩出で、二人のテーブルの方に視線を向けると……。


 「うわっ……」


 思わず小さく声を漏らしてしまった。

 何故か、彼がこちらを見ていて……、


 ―― 目が合った!


 俺は焦って、すぐに柱の影に隠れたけど、さっきよりも、どんどん顔が熱くなってしまう。


 ―― なんだこれ?なんだこれ?


 心臓が壊れそうなくらい、ドキドキしてる。
 別に男が好きというわけじゃなくて、もちろん恋愛は、女の子としか興味はない筈…… だけど……。


 ―― だけど…… じゃなくって!


 そうだ違う、断じて違う。そんなわけないだろう?
 あの人は、男なんだから。
 そう、あれだ……、これはきっと憧れってやつ。
 自分よりはるかに大人の男の魅力っての?自分には全くないもの……。
 そういうのに、憧れる年頃なんじゃね?俺って。

 俺もさ、社会人とかになる頃には、あの人みたいにカッコいい大人になりたいんだ。うん、そうだそうに違いない。
 今は、『可愛い』とか言われて、それなりにモテたりもしてるけど、きっとあの人と同じくらいの歳になったら、こう、男の色気とかも出たりしてさ……。
 だから……、だからさ、さっきの変な想像は、なし!なし!ちょっとした間違い。
 落ち着け、落ち着け、俺。
 何度も何度も、そう自分に言い聞かせても、暫くは胸の鼓動が治まらなくて……。


「何してるんだ、サボってないで仕事しろ。」


 と、またフロアマネージャーに突っつかれてしまったのは、言うまでもない。

 




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