2017年10月9日月曜日

『出逢えた幸せ』第三章:身体と愛と涙味の……(24)

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第三章:身体と愛と涙味の……(24)



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「じゃ、また店に行く時は連絡するから」

 ありがとう…と、言おうとしたところで、みっきーの顔が近付いて唇が軽く触れて、すぐに離れる。

 至近距離で俺の瞳を見詰めていたみっきーの視線が、ふっと俺から逸れて、助手席側の窓の方へ向けられた。

「……?」

 どうしたの? って訊こうとすると、またきつく抱きしめられて、唇を塞がれる。

 今度は、深く激しいキス。

 みっきーの舌が唇を割り入り、不意を突かれた俺の舌に絡みついてくる。

「ん……、ふ……」

 行き交う車のライトが、時々窓の外から挿し込んできてる。

 こんな場所で、誰かに見られたらって思うのに、別れ際のキスにしては官能的で、身体がじわじわと熱くなってしまう。

 俺の背中が助手席側のドアに押し付けられて、ズズッと擦る音と共に、僅かに下へ体がずり落ちてしまうほど、激しく押さえつけるようなキス。

 漸く唇を解放すると、みっきーは俺に目線を合わせて口角を上げる。

「……みっきー?」

 どうしたんだろう、何だか様子がおかしい気がした。

 そして、またきつく抱き締められて、俺の耳元でみっきーが低い声で囁いた。

「ちゃんと、自分の気持ちを確かめておいで」

「……うん」

 ―― 分かってる……。俺も、そうしたいと思ってる。 

 透さんとちゃんと話したい。

「じゃぁ、また……送ってくれてありがとう」

 車を降りて、ドアを閉めると、みっきーは軽く手を上げて、車がゆっくりと動き出した。

 みっきーの車が角を曲がって見えなくなるまで見送ってから、駐車場の入り口からマンションへ向かう。

 駐車場の入り口から、エントランスまでは一直線。

 そのエントランスの前に見覚えのあるダークブルーの車が停まっていて、ドアに軽く凭れている人影に、俺の足は止まった。

 ――あ……?

 エントランスの灯りで、少し逆光になっていて、顔は見えにくいけど。

 逢いたくて、逢うのが怖くて、でも、ちゃんと逢って話がしたいと思ってた。

「おかえり、直くん」

 あの甘く響く優しい声で、名前を呼ばれて心臓がドキンと高鳴った。

「……透、さん……」


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