2017年11月8日水曜日

『出逢えた幸せ』第四章:想う心と〇〇な味の……(2)

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第四章:想う心と〇〇な味の……(2)



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「今日はバイトないよね?」

 そう言いながらも、すでに車はみっきーの店の方面へ走ってる。

「うん」

 そういう強引さも、みっきーならではの事で、俺はもうすっかり慣らされてしまってる。

「で……、あれから透さんに会えた?」

「え?」

 俺は、ちょっと驚いて、ハンドルを握るみっきーの横顔を見上げた。

 みっきーは、俺に気を遣ってか、あれから透さんの名前を口に出さなかった。なのに、今、なんでいきなり?

「会ってないよ……」

「ふーん、もう会わなくてもいいの?」

 ちゃんと進行方向を見詰めながら、ふざけた様子もなく真面目な横顔。 

 それがいつもと違う雰囲気だし、みっきーの方から透さんに会わなくていいのか? なんて言い出すこと自体、質問の意図が分からない。

「……今は……無理して会わなくても、いいかと思って……」

「透さんからは連絡無いんだ?」

「……うん」

 なんだか重苦しい空気が車の中に漂ってる。

 本当に、なんで急に透さんの事をそんなに気にするのか、少し怪訝に思っいながら、みっきーの次の言葉を待っていた。

 前方の信号が赤になるのが見えて、ゆっくりとブレーキがかかり車が停止線で停まる。

「……もう、逢うなよ」

 視線を前を前に向けたまま、一呼吸置いて、みっきーはそう言った。それは、とても静かな声なのに、どこか強い言葉。

「……なんだよ、急に」

「そろそろ俺の気持ちに応えてくれてもいい頃かなーって思って」

 恐る恐る訊き返せば、いつものみっきーの口調が戻ってきた。

 前を向いていた視線が、ゆっくり俺の方に向けられて、頬にそっと手が触れる。

「みっきー?」

「……なんてな、ちょっと言ってみただけ。そんな真剣な顔すんな」

 そう言いながら、触れていた手で頬を思いっきり抓られた。

「いって! ……ちょっ、なんだよっ」

 みっきーの手を振り払って、怒ったふりをしたけど、みっきーが言った事は冗談だけじゃないって事も分かってしまって、少し胸の鼓動が速くなった。

「……あのさ……」

 信号が青に変わる。ゆっくりとアクセルを踏み込んで、車が動き出したタイミングで、一旦みっきーの言葉が途切れた。

「何?」

「ああ、うん、たいした事じゃないけど、今日は話しておきたい事があって……」

「なんか、改まった話?」

「いや、大した事じゃないんだけど、店で話すよ」

 いつになく真面目な雰囲気に、何の話だろう……と、みっきーの横顔を窺いながら考えていた。


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