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tonberi & zu-cha 140SSリレー
『サクランボとクリスマス』
青い字が、tonberi
赤い字が、ずーちゃ です。
続きからどうぞ…↓
「まあ…そうなんだけどね」
李央も微笑み返し伊織の頬を愛しそうにナデナデ。
「でもさ、」
諦めの悪い李央は頬に添えた手に力を込めると、上目遣いの伊織の顔を上げさせ、無理矢理に唇を合わせた。
最初は重ねられただけだった。
「だ…ッ」
頭を後ろへ引き、逃げを打つ伊織を李央の唇が追いかけてくる。僅かに開いた唇の隙間から、空かさず李央の舌が滑り込んできた。
「…ッ…んん、」
容易く舌を絡め取られ、咥内で熱い吐息が混ざり合う。
嫌がっているような、苦しがっているような表情を間近で見下ろし、また股間を揉みはじめる。
ビクンと腰が逃げてしまったが、後頭部を捉えたもう片方の手を引き寄せ深く口づけると、伊織の腰が籠もった喘ぎ声に合わせて揺れはじめた。
「……ン、伊織…」
深くなる口付けに自分はこの人に愛されていると錯覚してしまいそうになる。同時に布越しに与えられる李央の指の動きひとつに、腰の奥が熱く疼く。身体中に甘い快感が広がっていく。
「ん、ん、李央」
気付けば李央のシャツの背中をギュッと握りしめ、自分から李央を求めていた。
互いに貪るキスを交わし、李央はそのまま一歩二歩と足を進めると壁に伊織を押し付けた。
「これでもまだ、キスは嫌いっていう?」
背中に触れている伊織の手の温もりが嬉しそうな李央は返事を待たず、伊織の赤く腫れた唇を何度も啄みながら、「好きだよ」と囁く。
こんな時に囁く「好き」だなんて嘘って分かってる。だけどその言葉は媚薬のように伊織の脳を侵食していく。
「嫌いだ…。」
キスが?李央が?
…どちらか分からない言葉を吐いて、伊織は更に深いキスを強請るように李央の首に腕を絡めて引き寄せた。
「まだそんなこと言ってる」
クスクスと笑った李央は、伊織のズボンのベルトを手早く外しファスナーを下ろすと下着の中に手を忍ばせた。
強請るように引き寄せられた伊織の唇まであと数ミリ…「伊織からキスして?」と間近の瞳に語りかける。
「もっとよくなりたいでしょ?」
滑り込んできた李央の手に、この先の期待でドクッと半身が脈打った。
唇にかかる熱を持った息が焦れったい。
「別に…どっちでもいいけど」
強がってみせても勝手に声は掠れて震えてしまう。
悔しくて、誤魔化したくて、早く欲しくて、伊織は噛み付くように李央の唇にキスを仕掛けた。
続きます…
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ぽちっと↓
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