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2015年12月13日日曜日

R18BL短編『うそつき』あとがき


『うそつき』完結いたしました。
お付き合いありがとうございました。

あとがき、というほど、大した事も書けないのですが…(゚ー゚;
裏話を少し…。

この話を思いついたきっかけが、
今年の1月に、ある人にとてもショックな嘘をつかれたのが始まりでした(笑)
で、うそつきな男にふりまわされる話を書きたいなぁと思っていた時に、
ユニ○ロに買い物に行きまして…
なんだかとても可愛い男の子の店員さんがいて、、(゚ー゚;
洋服を見るふりをしながら、観察…いやいや、、!(´Д`;)
たぶん、バイトくんかなーと思うのですけど、
これがまたよく働く真面目な感じで。

そしたら、やたらと男前な年上の店員さんが、何かとその彼にちょっかいかけて(ちょっかいかどうかは、腐目線でしか見れないから、よく分からないですけどwたぶん作業の指示をしてたんだと思いますw)

もう、どう見てもCPにしか見えなくなってしまって!!

で、家に帰って、すごい勢いで書きはじめたのが、このお話でした。
そんなこんなで、私にしては短期間で書いて、あまり見直しもせずに、 ひっそりとサイトに上げていたのですが、
ツイッターでフォロワーさんから続編のリクなどいただいていて、
二人がこの後温泉に行くというお話を途中まで書いているのですが、筆が止まってしまったままでして(*v.v)。

もう今年も終わりに近づいてきたので、放置したままではいかん!と思い、
読み直したら、修正箇所が出るわ出るわで、、
続編を書く前に、どうしても書き直したくてブログで更新させていただきました≦(._.)≧ ペコ

余談ですが、、
作中に、「高岡」という西脇の同僚が出てきますが、
彼は、私が初めて書いた小説『出逢えた幸せ』の主人公、高岡直です。

直は出逢えた幸せの番外編『幸せのいろどり』のラストで、
ちょうどアパレルメーカーに就職していたので、引っ張り出してしまいました。


ということで、この後 温泉編の続きを書きたいと思っています。

いいかげんだけど、どこか憎めない男、西脇は、本当に千聖とうまくいくのでしょうか。
と、不安を残しつつ、
なんとかバレンタインまでには形にしたいなーと思っています。

その時は、またお付き合いいただけると嬉しいです!!

ありがとうございました。





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R18BL短編『うそつき』(28)【完結】

はじめて読む方は、こちらから。




(28)


 ―― そんな顔したって、もう騙されないぞ。

 俺は西脇さんに背を向けて、鍵穴に鍵を差し込んだ。

「帰ってください。」とだけ、振り絞るように声に出して、差し込んだ鍵を回すと、ガチャンと、鍵の開く音が、アパートの静かな廊下に響いた。


「…… ごめんな。」


 短い言葉と共に、頭の上に感じた掌の温度は、でもすぐに離れていく。


 ―― 何、謝ってんだよ。


 今、傍にあった気配が、足音と共にゆっくりと離れていくのが分かった。


 ―― なんだよ、また何も言わない気かよ。


 ドキドキと、心臓が煩い。分かってる…本当は俺、全部気が付いているんだ。いつも強引で、自分勝手で、嘘つきで。


 だけど……、


「―― 待てよ!」


 考えるよりも先に俺は振り向いて、階段を下りて行く嘘つきの背中を追いかけた。

 貴方は狡いよ。また何も言い訳もせずに行ってしまおうだなんて、許さないんだからな。

 それでカッコ付けてるつもりかよ、分かってんだから。

 高岡さんが言いにくそうにしていたのは、きっと二人が離婚したから。

 あの時の奥さんのお腹だって、妊娠しているように見せかけていただけで、それを見ても何も言わなかったのは、貴方も、奥さんの悲しい嘘を見抜いていたから。


 俺に言ったあの最後の言葉だって――


「―― うっわ!」


 階段を下りて行く嘘つきの背中に飛び付いて、バランスを崩して、数段二人で転げ落ちても。


「―― 痛ってー! 酷いなぁ、千聖は。」


 腕の中で、俺のことを庇いながら倒れたことも、ちゃんと分かってるんだからな。

 倒れた西脇さんの身体の上で、俺はその顔を両手で挟んで、唇を押し当てた。

 もうその唇が、優しい嘘を吐かないように……。

 驚いている顔がおもしろくて、俺は唇が僅かに触れるくらいの距離で、笑い声を漏らした。


 ――ああ、なんだか俺も言ってみたくなってきたな、あの言葉。


「――愛してる。」


 これは嘘なんかじゃないよ。俺の本心。

 さっきよりも、目を丸くして驚いている彼にもう一度口付けをして、あの言葉を繰り返した。


「愛してる…… 志芳。」



                                 
 ― うそつき ―(改稿版) end 

 2015/12/12





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2015年12月12日土曜日

R18BL短編『うそつき』(27)

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(27)



 バイトを終えて、帰宅する途中、ケーキ屋の前でバレンタインデーと書かれたポスターが目に入って、「…… ああ、俺、今日誕生日じゃん。」と思い出した。

 別に誕生日だからって、今年も何も変わらない。

 ケーキでも買って帰ろうかなと、ちょっとだけ思って店に入りかけたけど、やっぱりやめた。


 ―― 独りでケーキ食べたって、虚しいだけじゃないか。


 自嘲しながら、店の前を通り過ぎた。

 今夜は、底冷えがして、空からはチラチラと、雪が舞い降りていた。マフラーを口元まで引き上げて、アパートまでの道を急ぐ。早く、帰って熱い風呂に浸かりたい。

 薄灯りに照らされた階段を駆け上がり、踊り場の辺りで鞄の中に手を突っ込んで、部屋の鍵を探した。


「あれ…?どこに入れたっけ。」


 なかなか見つからない鍵を手探りで探しながら、階段を上がりきると、自分の部屋の前に誰かが座り込んでいる影が見えた。


「…… え?」


 最初は、酔っ払いか何か?と思ったんだけど、その人影は俺に気付いて立ち上がる。

 はっきり見えなかった顔が、ポーチライトに照らされる。

 その人は、手に旅行にでも行くような鞄を持っていて、にっこりと俺に微笑みかけて言った。


「誕生日おめでとう千聖。」


「な? なんで?」


 驚き過ぎて、声が裏返ってしまっている俺に、西脇さんは不思議そうな顔をする。


「なんでって、何そんな驚いてんの。誕生日に温泉に行くって約束しただろ?」


 迎えに来たよ。と、笑いながら、呆然としている俺の身体を抱き寄せる。

 ふわりと西脇さんの煙草の匂いが鼻腔を擽って、懐かしい想いが溢れ出してきそうになった。


 だけど、――『俺も、本気じゃないよ。』


 それと同時に、あの最後の言葉が頭に浮かんできて、力一杯腕を突っ張って、西脇さんから身体を離した。


「ちょっ、ちょっと、放してくださいっ!」


「何だよ? つれないなぁ、久し振りの抱擁なのに。」


「何言ってるんですか!もう俺と貴方はそんな関係じゃないでしょう?」


 俺の言葉に、西脇さんは何も返してこなくて、困ったように眉を下げた。






続きます。。




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2015年12月11日金曜日

R18BL短編『うそつき』(26)

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(26)



「あ、そう言えば、去年の催事の時にこの店に応援に来てた、西脇ってやつ、憶えてる?」


 忘れようと努力していた名前が、突然出て、心臓がドキリと跳ねた。


「…… はい。一緒に休憩に行きました。」


 俺がそう答えると、高岡さんは大きな目を更に大きくして、「そうそう!」と言って、話を続ける。


「あいつさ、去年の移動で、北陸に行ってたんだけど、戻ってくることになってさ。」


 ―― 北陸?


「へ、へえ。そうなんですか。」

 
 その時、お腹の大きかった奥さんの姿が頭を過ぎった。北陸へは、一緒に行ってたんだろうな。


「奥さん、赤ちゃん生まれたんですよね。」


 会話を繋げる為もあって、何気なくそう訊いただけなのに、高岡さんは、驚いたように目を丸くする。


「赤ちゃん?いいや? あいつ…… 子供はいないよ。なんで赤ちゃんが生まれたと思ったの?」


 ―― え?


「…… え…… なんか…… そんな事を訊いたような気がして……。」


 違う人と勘違いしてたかなーって、慌てて誤魔化した。


「そうだよね! 勘違いだろうね。」


 そう言った、高岡さんの表情に少し違和感を感じて、俺はつい訊いてしまっていた。


「北陸へは、単身赴任じゃないですよね? 奥さんも一緒に行ったんですか?」


「え…… いや……、」と、高岡さんは、困った顔をして言い淀む。


 どうしたんだろうと、思いながらも、もうそれ以上その話を続けたくなくて、俺は話題を変えた。

 赤ちゃんが生まれたという話は無いというのは、本当みたいで、妊娠の話も訊いてないみたいだった。

 あんなに目立つお腹をしていたし、高岡さんとは仲が良さそうだったのに。もしかして、また流産とかじゃないよねって、少し気にはなったけど。

 俺にはもう関係のないことだし、そのことについて、俺が気にするのもいけないことのような気がしていた。


       *




続きます。。



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2015年12月10日木曜日

R18BL短編『うそつき』(25)


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(25)


 *


 『今度来る時は、泊まるよ。』


 そんなことも言ったことがあったけど、ただの一度だって、俺の部屋に泊まったこともない。

 いつだって、自分の都合の良い時だけやってきて、食事の支度をして待っていた夜だって、

『晩飯、今日はいいや、腹減ってないし。』と、言って食べずに、でも、セックスはするんだ。そして、必ず奥さんの待つ家に帰って行った。


『じゃあ、土、日で、泊まりがけで何処か行こうか。』


『そうだな、温泉とか行かない?部屋に露天風呂があるところとか!』


 無理な約束ばかりいっぱいして、結局、貴方は一度も約束を守ってくれることはなかったね。


『愛してるよ、千聖。』


『お前といると、嫌なことなんて全部忘れる。』


『千聖は俺の癒やしだな。』


『お前は、俺のやり甲斐だ。』


 貴方の口から出る言葉は、全部うそだった。分かっていたのに、なんでこんなに胸が苦しいんだろう。

 貴方のことなんて、好きじゃなかったのに。恋人でも、愛人でもない、ただの…暇潰しだって、分かっていたのに。

 なんで、こんなに…… 涙が止まらないんだ。


      *


 俺はバイトだから、もうあの人に会うこともない。

 一緒に過ごした夜は、数えることが出来るくらい少ないのに、なかなか忘れることができなくて。

 あれから一年が過ぎたのに、まだ心の奥に西脇さんの存在が確かにあって、それでも忘れたふりをして、一生懸命に前を向いていた。

 そんなある日、西脇さんと同じ会社で、うちの店の営業担当だった高岡さんが、久しぶりに巡回に来た。

 去年の秋に自社ブランドのショップの担当になってから、俺のバイト先の店は他の人が担当するようになっていた。


「久しぶりだね、千聖くん。」


「本当ですね、高岡さん担当が変わったから、今年の周年祭の時もいなかったですしね。」


 自分でそう言って、去年のあの催事初日の光景が頭を過ぎってしまう。







続きます。。



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2015年12月9日水曜日

fc2ブログの凍結のこと。

私にしては珍しく(?)
ずっと休まずに続けてこれた『うそつき』
昨夜、とうとう更新出来ずじまいでした(*v.v)。

今、このブログの投稿画面を開いたら、何も書いていないページが白紙のまま下書き保存になってましたよ(笑)

というのも、昨日突然起きた、fc2の大量凍結騒ぎで、更新しようとしていたのに放置してしまったのでした(*v.v)。

うちは、7月からbloggerで更新するようになったので、
それほどの被害ではなかったのですが、

それでも旧ブログのfc2のアカウントは残していて、
そこにしか載せていない短いSSなどもあったし、
カテキョーツバメの漫画は、あちらで更新しようと思っていましたから、
かなり慌てました。

ここのブログからもリンクを貼っていたので、とりあえずリンクを消したり、
どこが 違反していたのか、かなり悩んだですよ!

fc2の方は、アダルトカテに登録していたので、なんで凍結になったのか?

ほとんど諦めていたのですが、今日19時頃だったかな。
友人のブログが復活していたので、
ダメ元で問い合わせしてみようと思い、
問い合わせ画面に行ってみたら・・・
こんなお知らせがこっそり書いてあったのです。↓
 ↓


なんじゃこれ?!
キャッシュの関係なのか、なんなのか、うちはその時点でまだ凍結解除にはなってませんでしたが。

それから30分後くらいに解除になって、普通に閲覧できるようになりました。
チャンチャン。。ヽ(`Д´)ノ

後でリンク貼り直さなきゃ・・・

先に『うそつき』の更新準備しにイってきます!


≦(._.)≧ ペコ




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2015年12月8日火曜日

R18BL短編『うそつき』(24)


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(24)


 「……本気じゃないです、西脇さんのこと。」


 それだけ言って、俺は俯いた。もう前を見ることができなくて。


「そう。」


 彼女の声は聞こえても、彼女が今、どんな表情をしているのか、分からない。


「じゃあ、今からここに、志芳を呼ぶね。」


 ―― なんで今更……。そう思うけど、俺には何も言う権利はない。


『男相手なら、妊娠の心配ないから、楽なんだって。』


 西脇さんにとって、俺はその程度の存在なんだから。

「もしもし…」と、彼女が通話をしている声だけが、耳に届いていた。



       *


 暫くして、誰かが息を切らして、俺達が座っているテーブルに来た。

 俺は、あれからずっと俯きっぱなしで、顔を上げることが出来ないけど、それが西脇さんだということくらいは分かる。


「どういう事だ。なんでここに千聖がいる?」


 慌ただしく椅子を引く音を立たせて、奥さんの隣に座った西脇さんが、そう言った。


「千聖くんに会いに行くって、私、今朝言ったはずよ。」


「会いに…って、顔だけ見にいくって事だったろう?」


 二人が言い合うのを、俺は俯いたまま訊いていた。―― 今更、どうでも良い話を。


「千聖くんにどうしても訊きたい事があったから会いにきたんだけど、正直に言ってくれたから、次はあなたにも確認しようと思って。」


 西脇さんの溜息が、微かに聞こえた。


「千聖くんは、志芳のこと、本気じゃなかったんだって。遊びだったんだって。」


 その言葉に、俺は俯いたまま膝の上で拳を握る。

 一拍おいて、「…… そうか。」と西脇さんが言った。


 ―― もう終わった…… そう思った。これで終わりだ、もう何も話は無いはずだ。


 なのに、彼女はもっと俺を、奈落の底に突き落とす。


「ねえ、志芳はどうなの?千聖くんのこと、本気なの?」


 ―― そんなこと、訊きたくないのに。


 答えは分かってる。だから、もう訊きたくないと、その場で耳を塞ぎたい衝動に駆られていた。


「…… ああ、俺も…… 本気じゃないよ。」



       *





続きます。。



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